【入門者向け】Webマーケティングの全体像を把握しよう!主要な6つの販促手法を解説

この記事では、これからWebマーケティングを始めるという入門者の方向けにWebマーケティングの販促手法の全体像と各手法の概要を網羅的に解説しています。

Webマーケティングの全体像

まずはWebマーケティングの販促手法の全体像から抑えていきます。この記事では、主に新規顧客をターゲットとしたときの販促手法に焦点を当てて紹介をしたいと思います。

Webマーケティングの販促手法は大別すると「他社の媒体」で行うものと「自社の媒体」で行うものに分類することができます。

他社媒体で行う手法(純広告、運用型広告、成果報酬型広告)

「純広告」は、イメージとしては、よくウェブサイトの横に表示されているような四角い形状をした広告のことになります。バナー画像の他にもテキスト形式などもあり、総称して「ディスプレイ広告」と言われています。また、他にも記事の形で出される広告も多くの場合、純広告に該当します。純広告は別名「予約型広告」とも言われ、イメージとしては、CMや新聞広告と同じで、一定期間その枠を買い付けて掲載してもらうような広告のことを指します。

次に、「運用型広告」です。運用型広告は、その名の通り、運用を必要とする広告となり、純広告が基本的に出稿したらあとは掲載期間が終了するまで何もしないのに対して、運用型広告は、広告のパフォーマンスを日々チェックし、出稿金額や配信設定を調整しながら配信を行いします。つまりPDCAを回しながら配信することができる広告になります。運用型広告には、ディスプレイネットワーク広告、SNS広告、リスティング広告と言われるものがあります。※詳しくは別の記事で扱います。

最後に「成果報酬型広告」ですが、これは基本的にアフィリエイト広告のことを指します。
以上が他社媒体で行われる主な手法です。

自社媒体で行う手法(SEO、ソーシャルメディアマーケティング)

次に自社媒体で行われる販促手法です。この記事では主な施策としてSEOとソーシャルメディアマーケティングを取り上げさせていただきます。他にもLPOというランディングページを最適化する施策やメールマガジンなど様々な施策がありますが、今回の講座では、新規の顧客との接点を作るという媒体に焦点を当ててご紹介をしていきたいと思います。

「SEO」は「Search Engine Optimization」つまり検索エンジン最適化を意味し、自社サイトがGoogleなどの検索結果の上位に表示されるようにする技術の総称です。また、SEOを使った手法の類に「コンテンツマーケティング」というものがあります。

そして「ソーシャルメディアマーケティング」は、皆さんもよくご存知のTwitterやInstagramなど企業の公式アカウントを運用することでマーケティングを行う活動のことを指します。

以上がWeb販促施策の全体像になります。※ここでの分類は、私が初学者の方にとってわかりやすいだろうと考えた分け方になります。ウェブマーケティングは教科書のような決まった定義や指導があるものではないので、みなさんの務める会社などでは別の分類をしている場合がありますので、その点はご了承ください。

それでは、次からこれら1つ1つの手法について概要と特徴をみていきます。

純広告とは

https://www.yahoo.co.jp/

それではここから各手法について詳しく見ていきます。まずは「純広告」からです。純広告とは、何かと言いますと。媒体の広告枠を買い付けて、一定の期間や量で出稿する広告になります。代表的な純広告のメニューにはYahooのトップページに掲載できる「Yahooブランドパネル」などがあります。

例えば、「1週間の掲載でいくら」、もしくは「10万回表示でいくら」などのように広告費を支払います。従来の新聞やTVCMなどに形式としては近い出稿の仕方になります。枠を予約して出稿することから「予約型広告」と言われてもいます。

広告の見た目は、バナーのような画像が多いですが、テキストや最近では動画の形式で掲載することもできるようになっており様々なフォーマットに対応しています。これらを総称して「ディスプレイ広告」といいます。

純広告は例えば「Yahooを利用しているユーザー」のように、出稿したい媒体、届けたい読者層が決まっているときにおすすめです。一般的には、商品サービスの認知を取るために有効な手段と言われています。

一方、気を付ける点としては、純広告は基本的に一度出稿をしたら途中で辞めることはできないということです。先ほどお伝えしたように期間や配信量を決めて枠を買い取るため、仮に配信してすぐにバナーのクリック率が低いという結果がわかっても途中で出稿を辞めることはできない手法となっています。

記事広告とは

https://markezine.jp/article/detail/33000

次に「記事広告」という純広告の手法になります。その名の通り、記事広告は、記事の形をした広告になります。Webメディアと共同してPR記事を作成し、そのメディアの記事の1つとして掲載して読者に届けるといった広告になります。

記事広告には、例えば、メディアの編集部が商品・サービスを使った感想をレビューするいわゆる「やってみた」「使ってみた」といった記事や、実際のユーザーにインタビューをした取材記事などの内容があります。そのため、第三者視点で客観性高く商品サービスの魅力を伝えられるという特徴があります。

また、写真や画像を使ったりと表現の幅がバナー広告などと比べて豊なため、しっかりと商品サービスのことをユーザーに理解してもらえるという特徴もあります。

さらに受け手の視点から見ても、記事というコンテンツとしての価値もあることから、ユーザーとしては広告の煩わしさが少なく感じられ、より自然にアプローチができます。そのような特性から自然な広告を意味する「ネイティブ広告」という広告にも分類されることがあります。

一方、注意点としては、記事制作に一定の期間が掛かるという点があります。記事の内容にもよりますが、インタビューなどを行うと公開の1か月半から2か月前には企画を固める必要があります。

また、メディアとのタイアップで作る広告になりますので、自分たちの希望することを100%反映できない、媒体の編集部の意向も反映されるという点も知っておく必要があります。

記事広告については、こちらの記事にも詳しく作り方を書いていますので参考にしてください。

運用型広告とは

ここからは、「運用型広告」について説明します。まず運用型広告とはどのような広告なのかについて、純広告と比較しながら説明します。

純広告は、前のレクチャーの繰り返しになりますが、媒体から広告の枠を買い付けて、一定の期間もしくは配信量を決めて配信をします。そのため、運用は要らず、基本的に配信を開始したらあとは配信が終わるまでそのままです。

一方、運用型広告はその名の通り運用が発生します。運用とは、例えば広告の配信量を調整したり、パフォーマンスの悪い広告を停止したりといったことを行います。運用型広告の運用は広告代理店に委託するケースが多いです。

純広告は、運用の手間がない一方でクリック率などの効果が悪くても配信を最後まで継続しなければいけません。その点、運用型広告は、運用の手間が発生する一方で、成果が高くなるように最適化することができ、効果が悪ければ配信を止めるもできます

またターゲティングの観点でも大きな違いがあります。純広告は、単独の媒体に配信をするので、広告のターゲットはその媒体を利用する読者になります。一方、運用型広告は、複数の媒体に配信をしたり、ユーザーデータを使い、30代の女性でファッションに興味のある人、など属性や興味関心でターゲティングをすることもできます。

このような特徴から、つまり純広告は運用要らずだけれど、効率性の面では低く、運用型広告は運用が発生するけれど効率性は高い広告手法と言えます。

※運用型広告の代表的な種類については今後、別の記事で解説予定です。(ディスプレイネットワーク広告、SNS広告、リスティング広告の3つの運用型広告について概要と特徴を解説します。)

成果報酬型広告とは

他社媒体で行う手法の最後は、「成果報酬型広告」についてです。成果報酬型広告は、基本的にアフィリエイト広告のことを指す場合が多いです。

アフィリエイトの仕組みは、広告主は仲介者であるASP(アフィリエイトサービスプロバイダー)と提携し、ASPに提携しているメディア・ブログサイトに自社の広告素材を提供してサイト内にバナー広告などを表示してもらいます。

そして、その広告をみてクリックし、広告主のサイトに訪問したユーザーが商品を購入すると、メディアは報酬をASPから支払われ、最終的には広告主からASPに報酬が支払われるという仕組みなっています。

このような仕組みにより商品の購入、つまり成果が発生したときに報酬・費用が発生します。成果が発生しなければ費用も発生しないので、アフィリエイトは費用対効果が高い手法になります。また、多くのメディアで露出されることで認知獲得にも効果が期待されます。

一方、注意点としては、違法や不当なサイトに表示されブランドを毀損する恐れがあります。また、メディアが自社の商材を使って不当な告知をしていたというケースもあり、提携メディアや提供する広告素材の管理など運用が必要になります。

以上が成果報酬型広告になります。次からは自社媒体での販促手法について学んでいきましょう。

SEOとは

ここからは自社媒体で行う販促手法について2つみていきます。

まず「SEO」は「Search Engine Optimization」つまり「検索エンジンの最適化」になります。Googleなどの検索エンジンの検索結果の上位に自社のサイトページを表示させる取り組みになります。

こちらは、「マーケティング 研修」と検索したGoogle検索結果画面になりますが、上から4つは「広告」と書かれており前のレクチャーで紹介したリスティング広告になります。これ以降(赤枠の箇所)が純粋な検索結果によって表示される各社のWebサイトになります。サイト内にどのようなワードを使っているか、またそのワードをタイトルや見出しなど、どの箇所に記載するかでGoogleの検索エンジンからの評価が変わり、検索順位が変動する要因になります。

検索エンジンには、YahooやBingなど多くのものが存在しますが、現在、シェアでいうと8割がGoogleになります。そのため、SEO対策は、ほぼほぼGoogleの検索エンジン対策といっても過言ではありません。Googleの検索エンジンにいかに高く評価してもらうかがSEOの成功において重要となります。大事なのは、サイト構造がGoogleに認識されやすくなっているか、またサイトや記事で提供している情報が、ユーザーにとって価値のある情報になっているかになります。

また、SEOの類として、「コンテンツマーケティング」と言われる手法があります。例えば、ferretというマーケター向けのWebメディアは、このコンテンツマーケティングの手法で集客に成功しています。コンテンツマーケティングは、記事や動画など、コンテンツをきっかけに集客を作る手法になります。広告費を掛けなくても定常的に集客を作ることができるので近年流行となった手法の1つです。仕組みについて図を使って説明をします。

https://ferret-plus.com/1733

例えば、あるマーケターが「SEO」について知りたいと思い「SEOとは」と検索をします。検索結果に表示された記事に訪問して記事を読んでいくと、マーケター向けの商品・サービスを紹介した告知を目にします。興味をもった人は、商品・サービスサイトへ流入し見込顧客になります。このような流れで、記事というコンテンツを使い、SEOから見込顧客を作るといった手法がコンテンツマーケティングになります。

SEOやコンテンツマーケティングは、一度この流れが作れると広告費を掛けなくても定常的に潜在顧客からの訪問を作ることができるので有効です。ですが、一方でメディアの立ち上げや記事の制作に初期費用がかかったり、集客が生まれるまでに時間がかかること。そして、検索順位はGoogle検索のアルゴリズムに大きく影響するので、常に検索エンジンの変化に対応をし続けなければいけないという運用面での負荷が発生します。以上がSEOについてでした。

ソーシャルメディアマーケティング(SMM)とは

次に「ソーシャルメディアマーケティング(Social Media Marketing: 以下SMM)」は、自社のSNSアカウントを活用したマーケティング手法になり、SNS広告とは異なります。一般的にSMMでは、直接商品やサービスを売り込むのではなく、ユーザーとのコミュニケーションを重視します。

<SMMの主な目的>

  • ユーザーをファン化し、長く商品サービスを利用し続けてもらう
  • 傾聴の姿勢でユーザーの声を聴き、自社商品サービスの改善に活かす
  • 良い口コミを生み出し結果的に自社商品サービスの認知や購買につなげること

例えばサントリー社の事例で見てみましょう。こちらは同社の公式アカウントで投稿されていたものです。

https://twitter.com/suntory/status/1257248610946822144

「家で熱々のたこ焼きを食べながらハイボールを飲むのが最高にうまいです。キャンプグッズを使っておうちキャンプはいかがですか?」という投稿になっています。

同社の商品であるハイボールを紹介するのではなく、おうち時間を楽しむ提案やハイボールと一緒に食べるとおいしそうな料理とセットにした提案をしているのがフォロワーにとって「いいね」と思える内容になっています。このようなユーザーにとってうれしい投稿をしてくれる(価値ある情報を提供している)SNSアカウントをフォローしたり、このおいしそうな写真を自分のSNSアカウントでシェアしたり、したくなるのではないでしょうか?

このように直接ハイボールの新作やおすすめ商品を紹介するのではなく、ユーザーにとってその投稿自体が役立つ情報であるとフォロワー獲得や口コミ作りにつながりやすくなります。サントリーのTwitterアカウントはなんと100万人を超えており、いかにファンの獲得に成功しているかがわかります。

こちらは、三菱UFJリサーチ&コンサルティングが行った調査結果になります。

https://ecnomikata.com/column/16214/

商品やサービスの購入時に参考にする情報源として有効なものの上位にSNSの投稿・写真がきており、いかにSNSで触れる情報が消費者の購買行動に影響しているかがわかります。

このようにSMMは、企業の販促において、重要な手法の1つになってきています。注意点としては、SEO同様にすぐに効果が出づらい点や投稿した内容が思わぬ炎上に発展するリスクがSNSにはあるという点です。そのため会社としてルールをしっかりと作り、運用することが必要になります。

以上がSMMについてでした。

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